なぜ社会人は「私(わたし)的には」の表現を使ってはいけないの?

「私(わたし)的には」の言い換えはどうすればいい?

「君(きみ)的にはどう思う?」「私(わたし)的には大丈夫だと思います」……。と、つい使ってしまう「○○的には」の表現。

文化庁による『国語に関する世論調査(平成26年度)』では、〈「私(わたし)的にはそう思います」の言い方をすることがある〉と回答した20代が47.0%もいるのだとか。

しかし「○○的には」の表現は、ビジネスシーン、特に年配の方の前では使わないほうが無難なようです。

なぜ社会人は「私(わたし)的には」の表現を使ってはいけないの?

私(わたし)的にはA案で進めていきたいと思うのですが……


つい使ってしまう「○○的には」の表現

ビジネスシーンで「○○的には」の表現を無意識に使っている社会人は少なくありません。

例えば、こんな感じで……。

つい使ってしまう「○○的には」の例 ①
  • 私(わたし)的には、A案に賛成です。
  • ○○さん的には、どう思われますか?

普段の会話やビジネスメールで「○○的には」を使ってしまい、上司など年配の方に注意された経験を持つ若手のビジネスパーソンもいるでしょう。

年配の方が「○○的には」に対し嫌悪感を示す理由

特に年配の方は、「○○的には」の表現に対し嫌悪感を示します。なぜなら「○○的には」の表現は、いわゆる『若者言葉』であるとされているから。

学生間やカジュアルな会話やメールなどで使用されるならともかく、社会人がビジネスシーンで用いるのは、基本的にNGな表現となっています。

「○○的には」の成り立ち

「○○的には」という表現が頻繁に使われるようになったのは、1990年代末あたりからだとされています。

「超○○」に代表される女子高生言葉の代表例として、ややマイナスのイメージを伴って多くのマスコミで取り上げられ、2000年には新語・流行語にノミネートされました(ちなみに受賞者は故・飯島愛さん)。

このような背景もあり、特に年配の方の中には、ビジネスシーンにおいて「○○的には」の表現を使うことに対し嫌悪感を示す人が多いのです。

「○○的には」の表現に対し肯定的な意見もある

ただし「○○的には」の表現に対して、肯定的な意見もあることは知っておきたいところ。

例えば〈「私は」とストレートに言わず「私(わたし)的には」と主語をぼかすことで、自己主張を和らげ円滑にコミュニケーションを図ろうとする、現代の若者らしい優しさが出ているのではないか〉といった意見もあります。

とはいえ、残念ながら社会人がビジネスシーンで「○○的には」の表現を用いる積極的な理由にはつながらないようです。

こんな「○○的には」にも注意

「私(わたし)的には」「君(きみ)的には」以外にも、ビジネスシーンにおいて、「○○的には」の使用は可能な限り控えたいところ。

次のようなパターンで「○○的には」の表現を使う人は注意しましょう。

つい使ってしまう「○○的には」の例 ②
  • 資料的には、こちらのほうが見栄えがいいですね。
  • 気持ち的には、同意しかねます。

「○○的には」の言い換え表現は「○○としては」

「○○的には」の言い換え表現は「○○としては」という表現。覚えておくと便利です。

本来ならば「的」を使わないようにすればいいだけのことなのですが、喫煙者が禁煙するように、なんとなく口さみしいもの。

そこで、「○○的には」が口癖のようになっている人は、意識して「○○としては」に言い換えてみるのも一つの手です。

「○○的には」→「○○としては」の言い換え例
  • 私(わたし)的には、A案に賛成です。
    私としては、A案に賛成です。
  • ○○さん的には、どう思われますか?
    ○○さんとしては、どう思われますか?
  • 資料的には、こちらのほうが見栄えがいいですね。
    資料としては、こちらのほうが見栄えがいいですね。

いずれにせよビジネスシーンでは、「○○的には」の表現を使わないほうが無難なので意識したいところです。

「○○的には」について深く知る参考リンク

※本記事は2016年4月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。