「周知する」は誤用なの!?「周知」の意味と使い方

「周知させる」「周知を図る」「周知徹底」「周知不足」……。

このようにお役所関係の文章やニュース記事などでは頻繁に「周知」という言葉を目にします。

この言葉、いったいどのような意味や使い方があるのでしょうか?

「周知する」は誤用なの!?「周知」の意味と使い方

「周知」の読み方と意味

まずは言葉の読み方と意味の確認からしましょう。

「周知」の読み方は”しゅうち”。『広辞苑』によると、”あまねく知ること。知れわたっていること”という意味があります。

ちなみに”あまねく”とは”すみからすみまで”の意。知る内容は主に”規則などのきまりごと”になります。

つまり「周知」とは、”(規則などのきまりごとを)関係する全員が知る状態にあること”を指すのです。

周知(読み方:しゅうち)の意味
  • “あまねく知ること。知れわたっていること”
     (引用:『広辞苑』第五版)
  • “(規則などのきまりごとを)関係する全員が知る状態にあること”

「周知する」は誤用!?「周知」の使い方の事例

「周知」を利用した代表的な表現には、「周知させる」「周知を図る」などがあります。いずれも”(規則などのきまりごとを)関係する全員が知る状態になる”ようにするという意味です。

他にも「周知の事実」(=”関係する全員が知っている事実”)や「周知徹底」(=”規則などのきまりごとを関係する全員に知らせ、順守するように徹底すること”)といった表現がよく使われます。

一部では「周知する」は誤用であり、使役の表現を用いる「周知させる」が正しい使い方であるとの意見があります。

しかし「手洗いや手指消毒剤の利用を周知する」(『東京新聞』記事より引用)や「きめ細かく周知することにした」(『毎日新聞』記事より引用)といったように、新聞社で一般的に「周知する」の表現が(事例は多くありませんが)使われている点は知っておきたいところです。

「周知」の使い方の事例
  • 周知させる
  • 周知を図る
  • 周知する
  • 周知がなされていない
  • 周知を進める
  • 周知を試みる
  • 周知の通り
  • 周知の事実
  • 周知徹底
  • 周知不足

ちなみにビジネス文書では、「周知させる」「周知を図る」の表現が好んで使われる傾向にあるようです。

「周知」を利用した具体的な文例

続いて「周知」を利用した具体的な文例も見てみましょう。

「周知」の文例
  • 社内ルールの「周知」徹底を図る。
  • 新制度の「周知」がなされていない。
  • 規則の「周知」を進めるよう要請する。

このように用いられます。

「周知」される内容は、文例にもあるようにルールや制度、規則などといった”きまりごと”がほとんどです。

また、「周知」という言葉はいわゆる『お役所言葉』の代表格でもあり、ややかたい文章で用いられる傾向があります。

「周知」の同義語・類義語

同義語・類義語についても考えてみましょう。

”知らせる”という点に主眼を置くならば、「連絡」「告知」「案内」「アナウンス」といった言葉が似た意味を持つ言葉になります。

「周知」に意味を持つ言葉
  • 連絡
  • 告知
  • 案内
  • アナウンス

シチュエーションによっては、これらの言葉に言い換えたほうがふさわしいケースも少なくありません。

TPOに合わせて使い分けるとよいでしょう。

以上、「周知」の意味と使い方の解説でした。ビジネスパーソンのみなさんの参考になれば幸いです。

「周知」について深く知る参考リンク

※本記事は2016年4月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。