未完成に終わった開発の「ポテンシャル」を職務経歴書に書く

未完成に終わった開発の「ポテンシャル」を職務経歴書に書く

「大風呂敷を広げただけ」で終わったプロジェクトは、基本的にITエンジニアのキャリアにとってマイナスでしかありません。

ただ「ポテンシャル」という言葉を使って職務経歴書に整理することで、マイナスを軽減できるかもしれません。

「ポテンシャル」という言葉は、英語で「可能性」や「潜在力」を表します。

「ポテンシャルのある会社」といえば「将来性のある会社」を意味し、「ポテンシャルのある技術」というと「可能性のある技術」という意味です。

エンジニアとして働いていると「大風呂敷を広げただけ」で終わったプロジェクトの経験が一度はあるでしょう。

例えば、以下のような感じで…。

戦略コンサルが作った事業計画はキラキラと輝いていました。この革新的な製品が世界を変え、人々の生活を変え、そしてわが社を大きく成長させるはずでした。社内から優秀なエンジニアが集められ、この画期的な製品の開発に取りかかりました。 果たして1年後、私達は完成した製品を囲んで乾杯をしているはずでした。そう会社の方針さえ変わらなければ。 半年後、コンサルが撤退し、私達の計画は中止になりました。残ったのはキラキラした事業計画だけでした。そう、何も製品をつくらずに。

このように「大風呂敷を広げただけ」で終わったプロジェクトは、基本的に、エンジニアのキャリアにとってマイナスでしかありません。

エンジニアの世界は「システムを動かしてなんぼ」なのです。 少なくとも現代の日本では、成果物をつくらないとエンジニアは評価されません。

ただ、このような未完成のまま終わったプロジェクトが多い場合、「職務経歴書」はどう書けばよいのでしょうか?

「ポテンシャル」を職務経歴書に書いてみる

未完成のまま終わったプロジェクトを「職務経歴書」に書くのは、そもそも少し苦しい状況です。

応募企業の採用基準にもよりますが、基本的に「計画をつくっただけ」「設計しただけ」では、高い評価は期待できません。

というのも、エンジニアのキャリアを評価するときには「システムを動かしてなんぼ」という意識がいまも色濃くあります。

ただ「未完成のまま終了」と書くよりは、「ポテンシャル」を書いてみることをおすすめします。

「ポテンシャルを書く」と言っても、文字通り「ポテンシャル」と書くわけではありません。

プロジェクト名は「なになに技術の開発」とします(「なになに」の部分はポテンシャルのありそうな名前をつけましょう)。

重要なポイントとして、このプロジェクトは、「技術の開発」が目的で、「実用化(システムの完成)」当初からゴールではなかったことにしましょう。こうすることで、このプロジェクトしは「未完成」ではなく「ゴールを達成した」ことになります。

この前提でプロジェクトの「ゴール」をどう書くかが重要です。

たとえシステムは完成しなかったとしても、3ヶ月や半年といった期間、活動をしていれば、何か「成果」として語れそうなものはあるでしょう。どういったオープンソースを組み合わせればできるかが分かったとか、一部のライブラリだけは完成したとか、試作品は完成したとか。そういった成果の中からベターなものを選択します。

プロジェクトの概要として、大風呂敷(未完成プロジェクトの事業計画など)から「ポテンシャルのありそうな技術」を抜粋して記載しましょう。

ポテンシャルのありそうな技術とは

さて「ポテンシャルのありそうな技術」と書きましたが、「ポテンシャルのある技術」とはどのような技術でしょうか?

「ポテンシャルのある技術」とは、将来的に社会や人々の生活に大きな影響を与える可能性が高い技術のことです。

例えば、人工知能(AI)、バイオテクノロジー、ロボット工学、ブロックチェーンなどがその代表的な分野と言えるでしょう。

このような技術が、私たちの社会や産業を大きく変える可能性があります。

例えば、AIは、様々な分野で人間の仕事を代替したり、効率化したりできます。バイオテクノロジーは、医療や農業などで人間の健康や食糧問題を解決できます。ロボット工学は、危険な作業や高齢者の介護などで人間の負担を軽減できます。ブロックチェーンは、金融や契約などで信頼性や透明性を高めることができます。

これらの技術は、私たちの生活を便利にしたり、豊かにしたりするだけでなく、社会的な問題や課題にも対応できるのです。

未完了のプロジェクトを「ポテンシャル」として職務経歴書に書くときには、このような「社会的にポテンシャルがありそうと言われている技術」にうまく関連付けて書きましょう。

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