「寸志」と「ご厚志(ご芳志)」の意味の違いとは…忘年会・新年会・歓送迎会で注意したい言葉!

「『寸志』あざっす!」(←これはダメ)

みんな大好き忘年会・新年会・歓送迎会……。

飲み会とはいえ、ビジネスパーソンたるもの最低限のビジネスマナーは忘れてはなりません。

その中のひとつに、「寸志」と「ご厚志(ご芳志)」という言葉の使い方があります。


「寸志」と「ご厚志(ご芳志)」の意味の違いとは…忘年会・新年会・歓送迎会で注意したい言葉!

部長!この前は寸志あざっす!あざっす!(間違った使い方)


「寸志」の読み方と意味とは?

まずは先に、「寸志」という言葉の読み方と意味の確認から。

「寸志」の読み方は”すんし”。

「寸」とは、”少しの”という意。つまり「寸志」は”少しばかりの志(こころざし)”ということです。

少額のボーナスやちょっとしたお金、心ばかりの品など、相手に金品を渡す際に、のし袋の表書きに自分自身を《へりくだって》書く言葉です。

社内で飲み会が開催される場合には、上役が「自分は行けないけど、みんなでこれを使ってよ」などとお金を渡す際に、のし袋の表書きに書きます。

「寸志」(読み方:”すんし”)の意味
  • ”少しばかりの志(こころざし)”
  • ※相手に金品を渡す際に、のし袋の表書きに自分自身を《へりくだって》書く言葉

    ※一般的に目上の者が用いる言葉であるとされる


「寸志」は、あくまで自分自身を《へりくだって》書く言葉

ここで注意しなければならないのは、「寸志」は、あくまで自分自身を《へりくだって》書く言葉である点(※《へりくだる》とは自分を下げること)。

ですから、例えば部長から社内の飲み会に「寸志」をいただいた場合、後日「部長!この前は『寸志』あざっす!」と言ったら、ビジネスマナー的には失礼になるのです。

面倒かもしれませんが、「寸志」を別の言葉に言い換えなければなりません。

では、どのように言い換えればいいのでしょうか?

「寸志」は「ご厚志(ご芳志)」に言い換える

そんなときに使うのが「ご厚志(ご芳志)」という言葉です。

「ご厚志」の読み方は”(ご)こうし”。

「厚志」とは、「厚い志(こころざし)」のこと。つまり「ご厚志」とは、基本的に”(相手の)深い思いやり”という意味を持つ言葉です。

ただ、一般的には、”特に相手に金品をもらったときに、その金品を指す言葉”となります。

「ご厚志」(読み方:”(ご)こうし”)の意味
  • ”(相手の)深い思いやり”
  • ”特に相手に金品をもらったときに、その金品を指す言葉”

同様の意味を持つ言葉には「ご芳志」(読み方:”(ご)ほうし”)があります。

「寸志」をもらった側は、「寸志」をこれらの言葉に言い換える必要があります。

お金を出す時は「寸志」!お金を出してもらったときは「ご厚志(ご芳志)」!

というわけで……。

「寸志」と「ご厚志(ご芳志)」の注意点
  • お金を出す時は ⇒ 「寸志」
  • お金を出してもらったときは ⇒ 「ご厚志(ご芳志)」

同じお金でも、このように言い換えるのが大人のマナーとなるわけです。

例えば、社内の飲み会の席で、部長からお金をいただいたことを参加者に伝える場合には、幹事は「部長から『ご厚志』をいただいております」と紹介するでしょう。

あるいは後日、参加者が部長に会った際には「部長、この間は『ご厚志(ご芳志)』をいただき、ありがとうございました」と感謝します。

「ご厚志(ご芳志)」の文例
  • 山田部長から「ご厚志(ご芳志)」をいただいております
  • 山田部長から「ご厚志(ご芳志)」を賜りましたことを、みなさまにご報告いたします

「『寸志』をいただき、ありがとうございました」はまずい

ビジネスパーソンとしては、「部長、この間は『寸志』をいただき、ありがとうございました」だと、(おそらく部長は笑って許してくれるでしょうが)ややまずいのです。

「つまらないものですが……」相手から差し出されたものに対して、「つまらないものをありがとうございます」と言っているようなものですね。

「寸志」と「ご厚志(ご芳志)」の意味の違いが、おわかりいただけたでしょうか。

いずれにせよ、「寸志」と「ご厚志(ご芳志)」という言葉は、社会人の常識として意味を知っておきたいところ。くれぐれも「部長!この前は『寸志』あざっす!」とは言わないでくださいね!

以上、「寸志」と「ご厚志(ご芳志)」の意味の違いについての説明でした。ビジネスパーソンのみなさんの参考になれば幸いです。

「寸志」と「ご厚志(ご芳志)」について深く知る参考リンク

※本記事は2017年10月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。