日本では規制緩和が発展のカギ!?「シェアリング・エコノミー」とはどういう意味?

世界中で広がりつつある「シェアリング・エコノミー」。日本においてもビジネスシーンで「シェアリング・エコノミー」という言葉が話題となる機会が増えました。

ここでは、「シェアリング・エコノミー」という言葉にはどのような意味があるのか、どのような事例やメリット・デメリットがあるのかを考えます。


日本では規制緩和が発展のカギ!?「シェアリング・エコノミー」とはどういう意味?

「シェアリング・エコノミー」の語源と意味

まずは「シェアリング・エコノミー」の語源と意味から。

「シェアリング・エコノミー」とは、英語の sharing economy に由来する言葉です。英単語 share には、動詞で”(モノを)共有する”という意味、英単語 economy には、名詞で”経済”という意味があります。

現在、ビジネス系の記事などでよく用いられている「シェアリング・エコノミー」という言葉は、一般的に”個人や法人が所有している遊休資産(や時間)を一時的に他人に貸し出し利益を得ること(または利用すること)”といった意味で使われています。

「シェアリング・エコノミー」の意味
  • “個人や法人が所有している遊休資産(や時間)を一時的に他人に貸し出し利益を得ること(または利用すること)”

例えば、草刈り機を所有しているAさんが、庭の雑草が伸びてきて困っているBさんに一時的に草刈り機を貸し出し謝礼を受け取ることも、「シェアリング・エコノミー」であるといえるでしょう。

ちなみに「シェアリング・エコノミー」は「シェアリング経済」や「共有経済」と表記されることもあり、「シェアリング・エコノミー」を基盤とするビジネスを「シェアリング・サービス」と言います。

急成長する「シェアリング・サービス」

所有している遊休資産(や時間)を貸し出すことで利益を得たい個人や法人と、通常よりも安価なサービスを利用したい消費者をつなげるのが「シェアリング・エコノミー」を基盤とするビジネス、すなわち「シェアリング・サービス」です。

現在、「シェアリング・サービス」は世界中で広まりつつあります。

自家用車オーナーによるタクシーサービス Uber (ウーバー)と、自宅などの宿泊施設を民泊用に貸し出す Airbnb (エアビーアンドビー)が「シェアリング・サービス」の先駆的なサービスとして知られています。

「シェアリング・サービス」のビジネスモデルは基本的に手数料収入によるものですが、どちらのサービスも創業以来、順調に売上を伸ばし急成長を遂げています。

「シェアリング・サービス」の事例
  • 個人宅の空室→宿泊施設
  • 個人宅の空きスペース→時間貸し駐車場
  • 商業施設の空きスペース→時間貸し店舗
  • 個人の空き時間→労働力

「シェアリング・エコノミー」のメリット

「シェアリング・エコノミー」のメリットについても考えてみましょう。

消費者は「シェアリング・エコノミー」を基盤とするビジネス、すなわち「シェアリング・サービス」を利用することで、従来の料金よりも安い価格でサービスを利用することが可能になります。

一方、貸し出す側は本来ならば遊休資産となる資産から利益を得ることができます。

そして「シェアリング・サービス」を展開する企業は、両者をつなげることで手数料収益を得て利益をあげることができます。

スマートフォンの登場が「シェアリング・エコノミー」を広めた!?

急速に「シェアリング・サービス」が広まった主な理由のひとつとして、IT技術の発達やスマートフォンの登場が挙げられます。

IT技術の発達により、個人や法人が所有している遊休資産の管理や利用者による空き状況の確認、予約管理などがリアルタイムで簡単にインターネット上で行えるようになりました。

また、どこでもインターネット環境を利用できるスマートフォンの登場は、「シェアリング・サービス」を利用するための手軽なデバイスとなり、さらに消費者が「シェアリング・サービス」を利用するための心理的ハードルを大きく下げたともされています。

「シェアリング・サービス」のほとんどが、IT企業によって運営されているのも特徴的です。

日本では規制緩和が「シェアリング・エコノミー」発展のカギ!?

世界中で「シェアリング・サービス」が広がりつつある一方で、日本では「シェアリング・サービス」が、既得権益を持つ既存の業界を脅かすのではないかといった懸念が根強く存在するのも事実です。

また、日本には伝統的に岩盤規制と呼ばれる、”官公庁や業界団体などが改革に強く反対し、緩和や撤廃が容易にしにくい規制”が数多く存在(例えば旅館業法など)し、これらが「シェアリング・サービス」の参入障壁となるケースもあります。

地域限定で岩盤規制を緩和することを目的とした国家戦略特区などにより、「シェアリング・サービス」を展開する企業が活動しやすいようにする政府の取り組みもありますが、今後、日本で「シェアリング・エコノミー」を基盤とするビジネスが拡大するためには、さらなる規制緩和や関連法規の制定がカギとなるでしょう。

「シェアリング・エコノミー」の問題点(デメリット)

「シェアリング・エコノミー」を基盤とするビジネスの将来はバラ色かというと、そういうわけでもないようです。

「シェアリング・サービス」が、参入した業界の価格競争を引き起こすのではないかという悲観的な意見も少なからずあります。

さらに「シェアリング・サービス」に参入する企業の多くはベンチャー企業であるため、トラブルや事故が起きた際の対応を心配する声もあります。

いずれにせよ、社会人の常識として「シェアリング・エコノミー」という言葉や事例、メリット・デメリットを知っておきたいところです。

「シェアリング・エコノミー」について深く知る参考リンク

※本記事は2016年4月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。