「出口戦略」の読み方、意味、SPI対策の覚え方は? 出口の先に新しい入口がある

「出口戦略」の読み方、意味、SPI対策の覚え方は? 出口の先に新しい入口がある

出口戦略(でぐちせんりゃく)とは、何かをやめたいときに「どうやってやめるか?」の計画です。

あまり知られていませんが、出口戦略は単に終了する意味ではなく、出口の先にまた新しい入口があるというニュアンスを含みます。

そのためビジネスシーンで「出口戦略」というと、投資を回収する「区切り目」の意味になります。

「出口戦略」とは、一般的には「何かをやめるときにどうやってやめるか?」という計画のことです。

例えば、あなたは毎晩の日課として、昔からの友達仲間とSNSでチャットしています。しかし、資格試験の勉強に集中したくなったので、この日課をやめたいと思うようになりました。

そんなときに、いきなり「今日でチャットを辞めます」と宣言すると、その仲間との関係が切れてしまうのではないかが心配です。

あなたは仲間との関係を「完全に」断ち切りたいわけではありません。資格試験の勉強が苦しいときは、その友達と少しチャットして気を紛らわせたくなるかもしれません。

出口戦略とは、スムーズに辞めるための「タイミング」や「方法」を戦略的に考えることです。

例えば、資格をとりたいこと、資格試験の学校に入ることを事前に何度も伝えた上で、資格試験の学校に「入学」したタイミングで辞めるのは1つの「戦略」です。

また、これまでの「感謝」の気持ちを伝えて、良い関係を維持しつつ辞めるのも出口戦略の1つです。

重要なポイントとして、この例のように、「出口戦略」には「出口の先にはまた新しい入口がある」というニュアンスがあります。

そもそも「出口」が完全に「終わり」ならば、いちいち戦略的に考えず、後先考えずにやめてしまえばよいのです。

例えば上の例では、仲間との関係を完全に切ってよいなら後先考えずに辞めてしまえばよいのです。チャットを辞めた後にも仲間との関係を継続したいからこそ「やめかたを戦略的に考える」のです。

まさに、「出口」の先にまた新しい「入口」がある、それが「出口戦略」です。

「出口戦略」の読み方は「でぐちせんりゃく」です。

ビジネスシーンで「出口戦略」と言えば?

さて、ビジネスシーンで「出口戦略」というと、投資を回収する「区切り目」のことです。

例えば、起業したときに自分や他人から資金を調達したとします。その資金を元手にどうやって利益を得るのか、そこからどうやって資金を返すのか考える必要があります。

それが出口戦略です。

出口戦略の一種で、特にスタートアップ(新興企業)が用いる言葉か「イグジット」です。

スタートアップは通常、ベンチャーキャピタルなどから多額の投資を受けて事業を展開しますが、その投資家に対して利益を還元することをイグジットと呼びます。

イグジットには主に2つの種類があります。

ひとつはIPO(新規株式公開)で、自分の会社を株式市場に上場して株式を売ることです。もうひとつはM&A(合併・買収)で、自分の会社を他の会社に売ることです。

どちらも株式の売却益で資本を回収する方法ですが、それぞれメリットやデメリットがあります。

イグジットを、スタートアップ起業家にとって「最終目標」のように捉える見方がありますが、そうではありません。

スタートアップ企業は、イグジットをした後も従業員が働き続けますし、よりよいサービスを顧客へ提供し続けます。

「出口」のあとには「入口」があります。イグジットは「最終目標」ではなく「区切り目」なのです。

「出口戦略」の覚え方

出口戦略という言葉は、もともとベトナム戦争時にアメリカの国防総省が使い始めたといわれています。

ベトナム戦争は1965年から1973年まで続いたアメリカとベトナムの間の戦争で、アメリカはベトナムの南側を支援して共産主義の拡大を阻止しようとしました。しかし、ベトナムの北側や南側の反政府勢力(ベトコン)のゲリラ戦術や国際的な批判に苦しみ、アメリカ国内でも反戦運動が高まりました。

そこで、アメリカは「戦闘員を減らしながら南ベトナム軍を育成して自立させる」という方針を打ち出しました。これが出口戦略の始まりです。

つまり、「軍事侵攻する」「撤退する」といった単純な二元論ではなく「どのように撤退し、その後につなげるか」を考えることが、もともとの「出口戦略」です。

「出口」の先にまた新しい「入口」があるというのは、「出口戦略」という言葉が、このような複雑な状況から生み出された言葉だからです。

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