『みんなの党』元代表・渡辺喜美氏が広めた!?「アジェンダ」の意味とは?

今回は、シチュエーションによって微妙に意味が異なり、少しわかりにくい言葉になってきている「アジェンダ」の意味について考えてみたいと思います。


『みんなの党』元代表・渡辺喜美氏が広めた!?「アジェンダ」の意味とは?

我が党のアジェンダは~


「アジェンダ」の本来の意味は(国際的な)という部分が意外と重要

まずは「アジェンダ」の基本的な意味から確認しましょう。

「アジェンダ」とは、英単語の agenda に由来するカタカナ語です。

英単語の agenda は、辞書的な意味では、(国際的な機関の会議などにおける)”協議事項・議事日程・予定表”(引用:研究社『新英和中辞典』)といった意味があります。

大学入試では難関校レベルで出題される英単語として知られます。ですから、これらの意味で覚えたという人も少なくないかもしれませんね。

agenda の意味
  • (国際的な機関の会議などにおける)”協議事項・議事日程・予定表”
  • (引用:研究社『新英和中辞典』)

この他にも”(国際的な)議題・(国際的な)行動計画・(国際的な)検討課題”といった訳になるケースも存在します。

ここまで読んでおわかりかと思いますが、本来の「アジェンダ」の意味は、(国際的な)という部分が意外と重要だったりするのです。

語源となったラテン語の意味は”実行に移されるべき事柄”

英単語 agenda は、”実行に移されるべき事柄”という意味を持つラテン語が語源です。

「アジェンダ」の意味が少しわかりにくい理由は、辞書的な(国際的機関なの会議などにおける)”協議事項・議事日程・予定表”といった意味と、語源となったラテン語が持つ”実行に移されるべき事柄”という意味、これら二つの意味が混在しているからかもしれません。

『みんなの党』元代表・渡辺喜美氏が広めた「アジェンダ」

「アジェンダ」という言葉が、現在のように日本で政治関連の用語として広く認知されるようになったのは、『みんなの党』元代表・渡辺喜美(わたなべ よしみ)氏の影響によるところが大きいのではないでしょうか。

2009年に結成した『みんなの党』の代表として活躍した渡辺氏は、テレビをはじめとする多くのメディアにおいて、「アジェンダ」という言葉を積極的に用いました。

2010年には『「アジェンダ」で日本を変える!』というタイトルの書籍も出版され、「アジェンダ」という言葉は広く認知されていき、政治関連の用語として用いられるようになりました。

政治関連の用語「アジェンダ」は(実行可能な)という点がポイント

渡辺氏は「アジェンダ」を、”(実行可能な)政策課題・成長戦略”と定義しています。

これは(国際的な)という部分を強調する辞書的な意味よりも、語源となったラテン語が持つ”実行に移されるべき事柄”という意味に、より重きを置いた定義だと考えることができるでしょう。

渡辺喜美氏による「アジェンダ」の定義
  • “(実行可能な)政策課題・成長戦略”

というわけで、日本で政治関連の用語として用いられる「アジェンダ」の意味は、(実行可能な)という部分が重要となるわけです。

(※ちなみにドイツのシュレーダー首相も2003年に『アジェンダ2010』と名付けられた国内政策を打ち出しています。)

「マニフェスト」と「アジェンダ」の関係

渡辺氏が「アジェンダ」を掲げ『みんなの党』を結成した2009年は、「マニフェスト(=”政権公約”)」を掲げた民主党が自民党から政権を奪取した年でもあります。

渡辺氏は、民主党が提示する「マニフェスト」が実行不可能なものであると断じ、差別化の意味も含めて”(実行可能な)政策課題・成長戦略”として「アジェンダ」を用いたのでしょう。

いずれにせよ、政治関連の用語として「アジェンダ」が用いられる場合には、(実行可能な)という部分に重きが置かれるようです。

ビジネスシーンでの「アジェンダ」

「アジェンダ」はビジネスシーンでも用いられます。

ビジネスシーンにおける「アジェンダ」は、(経営上あるいは会議などにおける)”検討課題・実行計画”や”協議事項・議事日程・予定表”といった意味、あるいは”議題・論点”などといった意味で用いられています。

ビジネスシーンでは、(経営上あるいは会議などにおける)という部分に重きが置かれているようです。

以上をやや乱暴にまとめると……。

「アジェンダ」の意味の違い
  • 国際会議で用いられる「アジェンダ」
    ⇒”(国際的な)検討課題・実行計画”
  • 国内政治で用いられる「アジェンダ」
    ⇒”(実行可能な)政策課題・実行計画”
  • ビジネスで用いられる「アジェンダ」
    ⇒”(経営上あるいは会議などにおける)検討課題・実行計画”

このようになるのではないでしょうか。

以上、「アジェンダ」の意味についての説明でした。皆さんの参考になれば幸いです。

「アジェンダ」について深く知る参考リンク

※本記事は2016年5月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。