万能な時候の挨拶!「時下」「時下ますます」の意味と使い方とは?

挨拶文をはじめとする手紙文やビジネス文書を送る際に、意外と悩ましいのが前文での時候の挨拶。そんな際に活用したいのが「時下」の表現です。

ここでは「時下」「時下ますます」の意味と使い方を解説します。


万能な時候の挨拶!「時下」「時下ますます」の意味と使い方とは?

「時下」の読み方と意味とは?

まずは「時下」という言葉の読み方と意味の確認から。

「時下」は”じか”と読み、”この頃””目下のところ”といった意味があります。

「時下」(読み方:”じか”)の意味
  • “この頃””目下のところ”

「時下」は普段の会話ではあまり使われない言葉ですが、挨拶文をはじめとする手紙文やビジネス文書では時候の挨拶としてよく用いられる表現です。

「時下」は万能な時候の挨拶

手紙文・ビジネス文書を書く際に意外と悩ましいのが前文での時候の挨拶。「えーと、今月は○月だから……」と時候の挨拶を考えるのも一苦労ではないでしょうか。

そんな際に活用したいのが、”この頃””目下のところ”といった意味を持ち、全ての季節に使える万能な時候の挨拶である「時下」の表現なのです。

「時下」はどこで用いられる?

「時下」は時候の挨拶です。したがって頭語(「拝啓」など)の直後、前文の書き始めで用いられます。

「時下」の後に続く言葉についても見てみましょう。

「時下ますます」を用いた基本パターン

「時下」は「時下ますます」の形で使います。

「時下ますます」を用いた基本パターンは以下のようになります。

「時下ますます」の基本パターン
  • 時下ますますご清祥のことと存じます。
  • 時下ますますご多祥の段、お慶び申し上げます。
  • 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

「ますます」は「益々」と漢字で表記をすることも可能です(ちなみに「ますます」は「増す」を重ねた言葉で”よりいっそう”という意味があります)。

「時下ますます」の後ろには、”相手が健康で幸せに過ごしていることを祝う”「ご清祥(御清祥)」や”相手に幸福の多いことを祝う”「ご多祥(御多祥)」、”相手の繁栄を祝う”「ご清栄(御清栄)」「ご盛栄(御盛栄)」といった言葉を続けます。

また、「こと」の代わりに「段」を用いると、さらにかしこまった表現になるでしょう。

「ご清祥」?「ご清栄」?ビジネス文書での使い分け

一般的に、個人を相手(顧客全員に同じ文面を送る場合も含む)とする手紙などの場合には、”相手が健康に過ごしていることを祝う”「ご清祥(御清祥)」を使い、会社や組織を相手とする文章の場合には、”相手の繁栄を祝う”「ご清栄」を用いるのが好ましいとされています。

同様に「およろこび」と続ける際には、「喜」の字よりも「慶」の字を用いた方がより好ましいという意見があるという点は知っておきたいところです。

「ご清祥」と「ご清栄」の使い分け
  • 「ご清祥」→個人の”健康”を祝う
  • 「ご清栄」→会社や組織の”繁栄”を祝う

「時下ますます」の使い方(文例)

挨拶文やプレスリリースなどビジネス文書では、上で示した基本パターンに「平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます」と続けるのが、前文の定型としてよく見る文章パターンです。

「時下ますます」の文例(会社が相手)
  • 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
  • 時下ますますご清栄の段、お慶び申し上げます。また平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

以上、「時下」「時下ますます」の意味と使い方についての説明でした。参考になれば幸いです。

※本記事は2016年5月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。