「お慶び申し上げます」の意味は?「お喜び」は間違い?

「お慶び申し上げます」の意味は?「お喜び」は間違い?

「お慶び申し上げます」は、手紙やメールなどの文章で使われることが多いです。

では「お喜び申し上げます」と書くのは間違いなのでしょうか?

間違いではありません。

「あなたの成功をお喜び申し上げます」と書けば、あなたの成功を「うれしく思っている」という私の気持ちを強調することになります。

「お慶び申し上げます」の意味は、「あなたに起こったおめでたいことを祝福します」ということです。

読み方は「およろこびもうしあげます」です。

この言葉は、相手の結婚や出産、昇進や栄転など、慶事(けいじ)と呼ばれる喜ばしい出来事に対して使います。

慶事の反対は弔事(ちょうじ)で、死や病気など悲しい出来事を指します。弔事の場合は「お慶び申し上げます」を使ってはいけません。代わりに「お見舞い申し上げます」や「お悔やみ申し上げます」などを使います。

「お慶び申し上げます」という言葉は、一般的には、手紙やメールなどの文章で使われることが多いです。

特に年賀状、結婚祝いや栄転祝いなどの場合によく見かけます。口頭で使うことは少ないですが、結婚式のスピーチなど、式典の挨拶では口頭でも使います。

「お慶び」と「お喜び」の違い

さて、一般的な文章では「慶ぶ」という漢字よりも「喜ぶ」という漢字が一般的です。

「お慶び」と「お喜び」はどのような違いがあるのでしょうか?

「慶」と「喜」という2つの言葉は、どちらも「うれしい」という気持ちを表すのですが、実は微妙にニュアンスが異なるのです。

「慶」という漢字は「めでたいこと」や「祝うこと」を意味します。

例えば、「慶事」や「慶賀」などの言葉に使われていますね。この漢字は、自分や他人にとって幸せな「出来事」や状況に対して使われることが多いです。 「結婚式のお慶びを申し上げます」や「ご出産のお慶びをお祝いします」などです。

一方、「喜」という漢字は「よろこぶこと」や「たのしむこと」を意味します。

例えば、「喜劇」や「喜怒哀楽」などの言葉に使われていますね。この漢字は、自分や他人の感情や「心情」に対して使われることが多いです。

たとえば、「あなたの成功を心からお喜びします」や「子供たちが楽しそうに遊んでいるのを見て喜びます」などの場合です。

つまり、「お慶び」と「お喜び」の違いは、前者は客観的な事実や状況に対して、後者は主観的な感情や心情に対して使われるということです。

「お喜び申し上げます」と書くのは間違い?

間違いとは言い切れません。

喜んでいる対象が「主観的な感情や心情」の場合は、「お喜び」を使います。

例えば、相手の成功を喜ぶ場合を考えてみましょう。

「あなたの成功をお慶び申し上げます」と書けば、成功を客観的に示す事実(昇進や受賞など)に対して「おめでとう」という気持ちを強調することになります。

一方で、似ていますが「あなたの成功をお喜び申し上げます」と書けば、あなたの成功を「うれしく思っている」という私の気持ちを強調することになります。

つまり、あなたが伝えたい内容により、どちらの言い方も選択できるということです。

また、「慶」は常用漢字でなく難しくて読めない人もいるので、そういった方への配慮から「喜」を使って「お喜び申し上げます」と書く人もいます。

「お慶び申し上げます」を英語では?

英語では、手紙などの文面で「I’m happy for you.」や「Congratulations.」などの言葉で同じような気持ちを表現できます。

しかし、日本語の「お慶び申し上げます」と英語の「I’m happy for you.」や「Congratulations.」には、ニュアンスの違いがあります。

英語の方が、自分と相手の距離が近くて親しみやすい印象を与えます。逆に、日本語の方は「相手を尊敬する」という印象がつよく出ます。

もちろん、これは一般的な傾向であり、絶対的なルールではありません。

手紙を書くときは、相手の性格や関係性、文化や習慣なども考慮する必要があります。 また、自分の個性や感情も表現することが大切です。

手紙はコミュニケーションの1つの形ですから、相手に伝えたいメッセージを効果的に伝える方法を探してみてください。

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