ベテランジャーナリストが間違えた!?「介護離職」の意味とは?

”介護のために仕事を辞めざるをえないこと”

「『介護離職』への対策は喫緊の課題だ」「 安倍政権は『介護離職ゼロ』の政策を掲げている」……。

ニュース記事などでもよく見る「介護離職」という言葉。

この言葉には、いったいどのような意味があるのでしょうか?


ベテランジャーナリストが間違えた!?「介護離職」の意味とは?

ビジネスパーソンは「介護離職」の意味を間違えないようにしましょう


「介護離職」の意味とは?

まずは意味の確認から。

「介護離職」の読み方は”かいごりしょく”。

「介護離職」とは、“(主に)親の介護のために仕事を辞め(転職せ)ざるをえないこと”を意味する言葉です。

「介護離職」(読み方:”かいごりしょく”)の意味
  • “(主に)親の介護のために仕事を辞め(転職せ)ざるをえないこと”

少子高齢化が進む2000年代後半ごろから、この言葉は注目されるようになってきました。

ベテランジャーナリストが間違えた「介護離職」の使い方

ちなみに「介護離職」の使い方を間違えている人もいるので、注意したいところです。

例えば2016年に行われた東京都知事選挙。この選挙に出馬したベテランジャーナリストが、この言葉の意味を間違って使用し、ネット上では話題となりました。

ベテランジャーナリストは、街頭演説で「介護(職)の月給、報酬ではどうしても自分の家族を養っていくことができない、このままでは自分は結婚して子供を産むことができない、そういう事を考えて他の仕事に移ってしまう、いわゆる『介護離職』者~」と発言してしまったのです。

揚げ足を取るつもりはありませんが、このような「介護離職」の使い方は、もちろん間違いとなります。

このケースにおいては、「(給料が安いために)介護職を退職せざるをえない人々」と表現したほうが適切だったでしょう。

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「介護離職」が起きる理由

「介護離職」が起きる理由についても考えてみましょう。

「介護離職」は、様々な要素が複雑に絡み合うことで生じますが、「介護離職」を引き起こす主な理由は以下の3つになるでしょう。

まず第一に少子化や晩婚化、非婚化によって、親が寝たきりや認知症などになり介護が必要になった場合、介護をしなければならない子供への負担量が増加している問題。

第二に長時間労働が常に求められる職場や、介護のための休暇取得、早退をしにくい職場が多いなどといった職場環境の問題。

第三に国の支援体制の問題。『育児・介護休業法』が成立(1995年)し、何度かの改正を経て介護のための有給休暇が義務化(2010年)されるといった取り組みは行われていますが、介護を続けながら仕事をするには、国のサポートは不十分だと言えるかもしれません。

「介護離職」が起きる主な理由
  1. 子供への負担量が増加している問題
  2. 職場環境の問題
  3. 国の支援体制の問題

これらをはじめとする様々な要素が複雑に絡み合ってくると、介護と仕事の両立が難しくなり、介護のために時間を取りやすい職場を求めて「介護離職」という選択をせざるをえなくなってくるのです。

また、「介護離職」の後に転職をした場合には、年収が下がるのが一般的です。

今後、増加すると言われている「介護離職」

内閣府が発表した『2015年版高齢社会白書』によると、「介護離職」者(介護や看護を理由とした離職者数)は年間10万人を超えているのだとか。

今後、国が適切な対応を取らない限り、この数値は増加していくのではないかとも言われています。

いずれにせよ少子高齢化が急速に進行する現代の日本において、「介護離職」は決して他人事ではない社会問題であることは確かなようです。

以上、「介護離職」の意味と使い方についての説明でした。参考になれば幸いです。

「介護離職」について深く知る参考リンク

※本記事は2016年7月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。