「規模の経済」と一緒に覚えたい!「スケールメリット」の意味と使い方とは?

「今回の経営統合は、『スケールメリット』によるコスト削減を狙うものだ」「A社は、高いシェアを武器に『スケールメリット』を徹底的に追求することで勝ち組となった」……。

このようにビジネス系の記事やビジネスシーンで見聞きする機会も多い「スケールメリット」という言葉。

いったいどのような意味があるのでしょうか?


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「規模の経済」と一緒に覚えたい!「スケールメリット」の意味と使い方とは?


「スケールメリット」の意味とは?

まずは「スケールメリット」の意味の確認から。

主にビジネスの世界でよく用いられる「スケールメリット」は、英単語 scale (=”規模”)と merit (=”長所・利点”)を語源とする和製英語。

直訳すると”規模が大きくなることで得られる利点”という意味になるでしょう。

“規模が大きくなる”というのは、”企業の売上高や店舗数、市場シェアの規模が拡大する”ことを指し、”利点”は、特に”コストが削減される”ことを指します。

「スケールメリット」の意味
  • “規模が大きくなることで得られる利点”
  • “企業の売上高や店舗数、市場シェアが規模を拡大するのに伴い、特にコストが削減されること”

「スケールメリット」の具体的な事例には、どのようなものがあるのでしょうか。

「スケールメリット」の具体例

例えば、スーパーやコンビニエンスストアといった小売業、ファミリーレストランなどの飲食業の場合、店舗数が増えれば客数や商品の販売数も増加。商品の販売数が多ければ、商品や食材の仕入価格交渉においてメーカー側から有利な条件を引き出すことができ、企業の利益率を高めたり、消費者に商品を安く提供できます。

同様にパソコンやスマートフォンといった電気機器のケースなら、販売台数が増加すると部品の調達コストが低くなるのが一般的。調達コストが低くなることは、企業の利益率を高めたり、あるいは商品の価格を下げることを可能にし、結果的に企業の価格競争力を高めます。

仕入価格や調達コストの削減以外にも、物流面や店舗運営におけるコスト削減や、知名度の向上に伴う広告費用・採用におけるコスト削減などが期待できるでしょう。

「スケールメリット」の例
  • 仕入価格や調達コストの削減
  • 物流コストの削減
  • 店舗運営コストの削減
  • 知名度の向上に伴う広告コストの削減
  • 知名度の向上に伴う採用コストの削減

したがって、小売業や飲食業などであれば多店舗化を目指すこと、電気機器メーカーなどであれば市場シェアを獲得することが、企業経営にとって重要な課題となるのです。

また、同業他社を企業買収(M&A)することは、企業の「スケールメリット」の拡大を早めます。

経済学の用語には「規模の経済」という言葉がある

ちなみに経済学の用語には「規模の経済( economies of scale )」という言葉があります。

「規模の経済」とは、”生産量の増大に伴い原材料や労働力などのコストが減少し、企業の収益率や価格競争力が向上する効果”を意味する言葉です。

「規模の経済」の意味
  • “生産量の増大に伴い原材料や労働力などのコストが減少し、企業の収益率や価格競争力が向上する効果”

例えば工場。工場で大量に製品を生産すればするほど、製品一個あたりにかかる費用は、より小さくなります。これにより企業の利益が増大したり、販売価格を下げることによって他社に対し価格競争力で優位に立つことが可能になるのです。

ビジネスの世界で用いられる「スケールメリット」と経済学の用語である「規模の経済」が意味するところは、ほぼ同じだと言ってもよいでしょう。

「スケールメリット」と「規模の経済」。この二つの言葉を一緒に覚えておいて損はありません。

「スケールメリット」の基本的な使い方

「スケールメリット」という言葉の基本的な使い方(基本パターン)を見てみましょう。

「スケールメリット」という言葉は、以下のように用いられます。

「スケールメリット」の基本パターン
  • スケールメリットを活かす(生かす)
  • スケールメリットを活用する
  • スケールメリットを追求する
  • スケールメリットが得られる
  • スケールメリットを享受する

「スケールメリット」を用いた具体的な文例

続いて、「スケールメリット」を用いた具体的な文例も見てみましょう。

「スケールメリット」を用いた文例
  • 今回の経営統合は、「スケールメリット」によるコスト削減を狙うものだ。
  • 小売店が「スケールメリット」を享受するためには、店舗網の拡大が必須である。
  • A社は、高いシェアを武器に「スケールメリット」を徹底的に追求することで勝ち組となった。
  • 水道事業では、収益性や「スケールメリット」を出すために広域化が進んでいる。

このように使われます。

「スケールメリット」の同義語・類義語

「スケールメリット」の同義語・類義語にはどのような言葉があるでしょうか?

「スケールメリット」に似た言葉には、先ほど挙げた「規模の経済」や「規模の利益」などといった言葉があります。

「スケールメリット」の同義語・類義語
  • 「規模の経済」
  • 「規模の利益」

いずれにせよ、「スケールメリット」という言葉はビジネスシーンでもよく用いられる言葉なので、社会人の常識として意味を知っておきたいところです。

以上、「スケールメリット」の意味と使い方についての説明でした。参考になれば幸いです。

※本記事は2016年8月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。