名経営者の必須条件!?「朝令暮改」の意味と使い方とは?

名経営者は「朝令暮改」が当たり前?

「うちの会社の上層部はいつも『朝令暮改』で困っちゃうよ」……。

ついつい、このような愚痴をこぼしてしまうビジネスパーソンも少なくないはず。

しかし、ビジネスの世界では「朝令暮改」が一概に悪いことではないと考えられている点も、ビジネスパーソンとしては知っておきたいところです。


名経営者の必須条件!?「朝令暮改」の意味と使い方とは?

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「朝令暮改」の読み方と意味とは?

まずは「朝令暮改」の読み方と意味の確認から。

「朝令暮改」の読み方は、”ちょうれいぼかい”。

中国の故事(後漢時代の『漢書』)に由来する言葉で、元々は、”【朝】に決まった法律(=【令】)が夕方(=【暮】)には早々に【改】められてしまうこと”という意味があります。

現在では、主に”法律や規則・命令などがすぐに変更されてしまうため、当てにならないこと”という意味で用いられ、一度決めたことが短期間(短時間)で変更されることに対して、「朝令暮改」の表現が使われます。

「朝令暮改」(読み方:”ちょうれいぼかい”)の意味
  • “【朝】に決まった法律(=【令】)が夕方(=【暮】)には早々に【改】められてしまうこと”
  • “法律や規則・命令などがすぐに変更されてしまうため、当てにならないこと”

また、このような意味があることから、一般的に「朝令暮改」は、あまり良くない、ネガティブなイメージを伴って用いられることがほとんどです。

ビジネスの世界における「朝令暮改」は「スピード感を持った意思決定」?

ビジネスシーンでも、上司や取引先が規則(ルール)や命令などをコロコロ変えた場合に、揶揄する意味で「朝令暮改」という言葉はよく用いられます。

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ただし、経営環境の変化が激しいビジネスの世界において、特に経営陣が「朝令暮改」を行うことが、一概に悪いことではないと考えられている点も、ビジネスパーソンとしては知っておきたいところです。

つまり、ビジネスの世界においては「スピード感を持った意思決定」として「朝令暮改」的な態度が評価されるケースもあるのです。

日本の名経営者たちと「朝令暮改」の関係

実際に、日本における名経営者たちと「朝令暮改」の関係を見てみましょう。

例えば、革新的な企業の代表格であるソニー。創業者の盛田昭夫氏は、社員が失敗を恐れず積極的にチャレンジすることを評価したことでも知られています。そんな盛田氏は以下のような言葉を残しています。

「朝令暮改」というのは一種の進歩なんだ。もし、いつまでもものを変えなかったら、今でも世の中は神武天皇のときのとおりになっている。
(ソニー創業者・盛田昭夫)

また、松下電器産業(現・パナソニック)の創業者であり、経営の神様と呼ばれる松下幸之助氏。松下氏の意思決定のスピードは「朝令暮改」どころではなく、「朝令昼改」、「朝令朝改」だったとされます。

(部下から「朝令暮改」ではないかと咎められて)それは「朝令暮改」というのではない。「君子豹変」するというのだ。
(松下電器産業創業者・松下幸之助)

さらにF1参戦など常にチャレンジングな精神を持つ本田技研工業(ホンダ)。ホンダ特有の「朝令暮改」的発想は創業者・本田宗一郎氏以来の伝統であり、(良い意味で)ホンダの社風であるとも言われています。

このように経営環境の変化が激しいビジネスの世界においては、(もちろん影響を受ける部下たちの苦労は大変なものかもしれませんが)「朝令暮改」的な態度が評価されることが少なくないのです。

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「朝令暮改」の使い方(文例)

「朝令暮改」を用いた具体的な文例についても見てみましょう。

「朝令暮改」を用いた具体的な文例
  • うちの会社の上層部はいつも「朝令暮改」で困っちゃうよ。
  • まるで「朝令暮改」のような度重なるルールの変更に、選手や監督からは戸惑いの声が挙がった。
  • C国ではビジネス関連の法律が「朝令暮改」で変わるため、C国でビジネスを行うことには大きなリスクが伴う。
  • 特にベンチャー企業の経営者は「朝令暮改」を当たり前のようにやっていかないと、厳しいビジネス環境では生き残れない。

このように「朝令暮改」という言葉は用いられます。

いずれにせよ、ビジネスパーソンとしては「朝令暮改」と「スピード感を持った意思決定」が表裏一体であるという点を知っておきたいところです。

”切り離すことができない関係” 「権利と義務は、常に『表裏一体』の関係にある」「いわゆる日本的雇用慣行とされる年功序列賃金と終身雇用は、『表裏一体』の仕組みである」......。 このように、様々なシチュエーションで見聞きする「...

以上、「朝令暮改」の意味と使い方についての説明でした。参考になれば幸いです。

「朝令暮改」について深く知る参考リンク

※本記事は2016年8月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。