ドラッカーも重要性を説いた「真摯」の意味とは?

「過去の不祥事に対し、私たちは企業人として『真摯』に反省しなければならない」「ユーザーの声に『真摯』に耳を傾けることで、今回の新製品の機能はより充実したものになった」……。

このようにビジネスシーンでもよく用いられる「真摯」という言葉。

いったいどのような意味があるのでしょうか?


ドラッカーも重要性を説いた「真摯」の意味とは?

真摯であることは大切!


「真摯」の読み方と意味とは?

まずは読み方と意味の確認から。

「真摯」の読み方は”しんし”。

「真摯」とは人間の性格や態度を表す言葉で、”真面目で誠実あること”や”ひたむきな姿勢”、”相手の気持ちを考えて行動すること”など、”人間性が優れていること”全般に対して広く用いられます。

「真摯」(読み方:”しんし”)の意味
  • “真面目で誠実あること”
  • “ひたむきな姿勢”
  • “相手の気持ちを考えて行動すること”
  • “人間性が優れていること”

ピーター・F・ドラッカーが重要性を説いた「真摯(真摯さ)」

マネジメントの父と称された経営学者ピーター・F・ドラッカーが、この「真摯(真摯さ)」という言葉の重要性を説いたことは有名な話です(厳密に言うと、ドラッカー自身は原著において integrity という英単語を用いており、訳者の上田惇生氏が「真摯(真摯さ)」という訳を与えました)。

例えば『現代の経営』の中で、ドラッカーは次のように語っています。

「部下たちは、無能、無知、頼りなさ、無作法など、ほとんどのことは許す。しかし、真摯さの欠如だけは許さない。そして、そのような者を選ぶマネジメントを許さない」
(ピーター・F・ドラッカー『現代の経営』〈上〉)

このようにビジネスパーソン、特に上位役職者にとって「真摯(真摯さ)」というものは、とても重要なものになるのです。

「真摯(真摯さ)」に通じる松下幸之助氏の「素直な心」

余談ですが、経営の神様と称された松下電器産業(現・パナソニック)の創業者・松下幸之助氏は、ビジネスパーソンには「素直な心」が大切だと説いています。

松下氏は「素直な心」を “寛容にして私心なき心”、”広く人の教えを受ける心”などと定義しています。

松下幸之助氏の「素直な心」の主な意味
  • “寛容にして私心なき心”
  • “広く人の教えを受ける心”

松下氏の「素直な心」は、ドラッカーが重要性を説いた「真摯(真摯さ)」に通じる部分があると言えるでしょう。

「真摯」の基本的な使い方

続いて、「真摯」の基本的な使い方(基本パターン)を見てみましょう。

基本的には「真摯さ」「真摯な~」「真摯~」という表現で用いられます。

「真摯」の基本パターン
  • 真摯さ
  • 真摯な態度(姿勢 / 対応)
  • 真摯に受け止める(反省する / 応える / 取り組む / 向き合う / 耳を傾ける)

「真摯」の具体的な文例

「真摯」を用いた具体的な文例についても見てみましょう。

「真摯」を用いた具体的な文例
  • 相手に謝罪をする際には、「真摯」な態度をとるべきだ。
  • 今回、処分が下されたことを「真摯」に受け止めております。
  • 過去の不祥事に対し、私たちは企業人として「真摯」に反省しなければならない。
  • 不祥事を起こしたにも関わらず、だんまりを決め込む会社側に対し、ネット上からは「真摯」な対応を求める声があがっている。
  • ユーザーの声に「真摯」に耳を傾けることで、今回の新製品の機能はより充実したものになった。
  • お客様のニーズや声に「真摯」に応えることで、お客様と強い絆が構築できると考えています。

このように「真摯」という言葉は用いられます。

「真摯」の同義語・類義語

「真摯」に似た言葉には、「真面目」や「誠実」、「ひたむきな姿勢」、「正直」、「真剣」、「本気」などといった言葉があります。

「真摯」の同義語・類義語
  • 「真面目」
  • 「誠実」
  • 「ひたむきな姿勢」
  • 「正直」
  • 「真剣」
  • 「本気」

いずれにせよ、ビジネスパーソンとしては、上司・同僚・部下・取引先・顧客など関わる全ての人に対して「真摯」でありたいものですね。

以上、「真摯」の意味と使い方についての説明でした。参考になれば幸いです。

「真摯」について深く知る参考リンク

※本記事は2016年8月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。