「斜陽産業」ってどんな業種?「斜陽」の意味と使い方とは?

「テレビが登場し娯楽の多様化が進んだ際、映画業界は『斜陽』産業であると言われた」「高機能なスマートフォンの普及により、ノートパソコンやデジタルカメラはかつてのように売れなくなり『斜陽』化が進んでいる」……。

このようにビジネス系の記事でもよく用いられる「斜陽」という言葉。

いったいどのような意味や使い方があるのでしょうか?


「斜陽産業」ってどんな業種?「斜陽」の意味と使い方とは?

斜陽=夕日のこと


「斜陽」の読み方と意味とは?

まずは「斜陽」という言葉の読み方と意味の確認から。

「斜陽」の読み方は”しゃよう”。

「斜陽」とは”西の空に傾く太陽”、すなわち”夕日”という意味を持つ言葉です。

さらに、その意味から転じ(後述)、”かつて勢いがあったものが時代の変化により勢いをなくしつつある様子”や、”没落”といった意味を持つようになりました。

「斜陽」(読み方:”しゃよう”)の意味
  • “西の空に傾く太陽”、”夕日”
  • “かつて勢いがあったものが時代の変化により勢いをなくしつつある様子”、”没落”

「斜陽」に”没落”の意味があるのは作家・太宰治の影響!?

「斜陽」という言葉に、”かつて勢いがあったものが時代の変化により勢いをなくしつつある様子”や”没落”といった意味があるのは、作家・太宰治(だざいおさむ)が1947年(昭和22年)に発表した『斜陽』の影響だと言われています。

没落していく上流階級の人々を描いた『斜陽』は当時のベストセラーとなり、第二次大戦後の世の中の急激な変化により没落した人々を指す『斜陽族』という流行語を生み出しました。

そして、これら一連の出来事をきっかけに国語辞典の「斜陽」という言葉に”没落”の意味が加えられたのだとか。

「斜陽」の基本的な使い方

続いて基本的な使い方(基本パターン)を見てみましょう。

「斜陽」以外にも、「斜陽化」、「斜陽産業」といった表現が好んで用いられます。

いずれの言葉にも”かつて勢いがあったものが時代の変化により勢いをなくしつつある様子”や、”没落”という意味が込められています。

「斜陽」の基本パターン
  • 斜陽(になる / となる / に拍車をかける)
  • 斜陽化(する / がはじまる)
  • 斜陽産業(になる / となる / に転じる)

ビジネス系の記事では、主に”かつては莫大な利益を生み出したり多くの雇用を創出ものの、現在はそれほどでもない業種や新しい技術に取って代わられた業種”に対して「斜陽化」や「斜陽産業」という言葉が用いられています。

「斜陽」を用いた具体的な文例

具体的な文例についても見てみましょう。

「斜陽」を用いた具体的な文例
  • 現在は好調な業種であっても、いつ「斜陽」化するか誰にもわからない。
  • テレビが登場し娯楽の多様化が進んだ際、映画業界は「斜陽」産業であると言われた。
  • インターネットの登場により、新聞業界やテレビ業界は「斜陽」化している。
  • 高機能なスマートフォンの普及により、ノートパソコンやデジタルカメラはかつてのように売れなくなり「斜陽」化が進んでいる。

このように用いられます。

「斜陽」の同義語・類義語

同義語・類義語についても考えてみましょう

「斜陽」に似た言葉には「没落」や「衰退」、「落ちぶれる」などといった言葉があります。

「斜陽」の同義語・類義語
  • 「没落」
  • 「衰退」
  • 「落ちぶれる」

余談ですが、平家物語の冒頭にも「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす」とあるように、ビジネスの世界において多くの業種はいずれ「斜陽」化する運命にあるのではないでしょうか。

いずれにせよ、「斜陽」という言葉はビジネス系の記事でもよく用いられる言葉なので、社会人の常識として意味を知っておきたいところです。

以上、「斜陽」の意味と使い方についての説明でした。参考になれば幸いです。

「斜陽」について深く知る参考リンク

※本記事は2016年9月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。