「理由」と同じ!?「事由」の意味と使い方とは?

「従業員が経歴詐称をしたり会社に損害を与えることは、解雇『事由』として認められている」「監査法人が意見不表明に至った『事由』を早期に解消していかなければならない」……。

このように、法律関係やお役所関係の文章でよく用いられる「事由」という言葉。

いったいどのような意味や使い方があるのでしょうか?


「理由」と同じ!?「事由」の意味と使い方とは?

事由???


「事由」の読み方と意味とは?

まずは「事由」という言葉の読み方と意味の確認からしましょう。

「事由」の読み方は”じゆう”。

なんだか「理由」に似た言葉ですが、似ているのみならず、そのまま”理由”という意味を持つ言葉です。ちなみに「由」の漢字にも、”理由”という字義があります。

また、単に”事柄”という意味で用いられることもあります。

「事由」(読み方:”じゆう”)の意味
  • “理由”
  • “事柄”

お役所関係の文章で好んで用いられる「事由」

本来、「事由」は法律関係で”理由”という意味で用いられている言葉であり、お役所関係の文章などでも好んで用いられています。

「事由」を用いることで文章に硬(かた)い印象を与えることができますが、広く多くの人が目にする文章などでは「理由」に言い換えたほうがよいケースも出てきます。

「事由」の基本的な使い方

続いて「事由」の基本的な使い方(基本パターン)を見てみましょう。

一般的には、「理由」と同様の使い方で「事由」は用いられます。

また、その他にも法律関係では「懲戒事由」や「解雇事由」、「欠格事由」、「例外事由」、「解除事由」、「破産事由」、「離婚事由」、「正当事由」、「対象事由」などといった独特な表現があります。

法律関係で「事由」を用いた言葉の一例
  • 懲戒事由(=懲戒となる理由・事柄)
  • 解雇事由(=解雇となる理由・事柄)
  • 欠格事由(=欠格となる理由・事柄)
  • 例外事由(=例外となる理由・事柄)
  • 解除事由(=契約などを解除する理由・事柄)
  • 破産事由(=破産する理由・事柄)
  • 離婚事由(=離婚する理由・事柄)
  • 正当事由(=正当な理由・事柄)
  • 対象事由(=対象となる理由・事柄)

これらの言葉では、慣用的に「事由」という言葉が用いられています。

「事由」の具体的な文例

「事由」を用いた具体的な文例についても見てみましょう。

「事由」を用いた具体的な文例
  • 従業員が経歴詐称をしたり会社に損害を与えることは、解雇「事由」として認められている。
  • 「不貞行為」以外にも、「その他婚姻を継続し難い重大な『事由』」があると認められる場合、離婚をすることが可能である。
  • 労働基準法の「使用者の責に帰すべき『事由』」にあたるケースでは、使用者に休業手当の支払い義務が出てくる。
  • 監査法人が意見不表明に至った「事由」を早期に解消していかなければならない。

このように用いられます。

「事由」の同義語・類義語

「事由」の同義語・類義語にはどのような言葉があるでしょうか?

「事由」に似た言葉には、「理由」や「事柄」の他にも「根拠」などが挙げられるでしょう。

「事由」の同義語・類義語
  • 「理由」
  • 「事柄」
  • 「根拠」

いずれにせよ、「事由」という言葉は一般的にはわかりにくい言葉であることは事実です。可能であるならば、ケースに応じて「理由」などの言葉に言い換えたほうがよいかもしれません。

以上、「事由」の意味と使い方についての説明でした。参考になれば幸いです。

「事由」について深く知る参考リンク

※本記事は2016年9月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。