「ミッション」とは? 英語「mission」との違い 要件定義との違い

「ミッション」とは? 英語「mission」との違い 要件定義との違い

プロジェクトマネジメントの分野でミッションと書くと、PJが達成する最終的な目標や使命を意味します。

似たような言葉に要件定義があります。ITエンジニアの方はこちらのほうが馴染み深いかもしれません。

一般的にプロジェクトを開始するときには、関係者の間で認識の齟齬がないよう「企画書」をつくるものです。

「ミッション」は、プロジェクトの開始前に明文化し、この「企画書」に盛り込むものです。

英語の「mission」と日本企業でいう「ミッション」の違い

そもそも英語圏でmissionというと、本来、宗教(キリスト教)に関連する言葉で、「神から与えられた天命」という意味です。

つまり、個人や組織が生きる目的や価値観を示すものです。

一方で日本企業では「ミッション」は社会や顧客と自社との関係を定義するものと捉えられており、自社が提供する商品やサービスがどんな問題を解決するか、どんな価値を創造するかを示すものです。

つまり、英語圏ではmissionは自己実現や自己表現に重点を置かれることが多く、日本ではmissionは社会貢献や顧客満足に重点を置かれることが多いと言えます。

もちろん、これは一般化した話であり、個々の企業や組織によってミッションの捉え方は異なります。

プロジェクト開始前に明示する項目

「ミッション」以外にも、プロジェクトを開始するときには、以下のような内容を「企画書」に盛り込むべきです。

要件定義との違い

さて、ITエンジニアの方は、プロジェクトを開始するときの明文化するものといえば「要件定義」が一般的でしょう。

「プロジェクト企画」と「要件定義」は何が違うのでしょうか?

「要件定義」とは、システム開発プロジェクトにおいて、開発するシステムが満たすべき機能や性能などを明確にする作業です。 これは、ユーザーやビジネスのニーズを分析して、システムの仕様や設計に落とし込むためのものです。 要件定義は、システム開発の基礎となるものであり、システムの品質や効果に大きく影響します。

一般的には、「プロジェクト企画書」は「要件定義」よりも先に作成されます。

なぜなら、「プロジェクト企画書」は「要件定義」の前提となるものであり、「要件定義」は「プロジェクト企画書」の詳細となるものです。

しかし、「プロジェクト企画書」と「要件定義」は完全に別々ではありません。

実際には、両者は相互に影響しあいます。

例えば、「要件定義」を進めることで、システム開発にかかる時間やコストが変わる場合はあります。その場合、「プロジェクト企画書」に記載されたスケジュールや予算も見直す必要があります。

また、「プロジェクト企画書」に記載された「目的」や「背景」が途中で変わる場合があります。

その場合、「要件定義」に記載された機能や性能も変更する必要があります。つまり、「プロジェクト企画書」と「要件定義」は一度作成したら終わりでなく、プロジェクトが進むにつれて更新されるものです。

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