「示唆する」ってどういうこと?「示唆」の意味と使い方とは?

「A社の事業説明会では、明言はなかったものの、社長から本社を地方に移転する可能性が『示唆』された」「アイドルグループCに所属するDのツイートが、グループの解散を『示唆』しているのではないかと話題になっている」……。

このように様々なシチュエーションで見聞きする「示唆」という言葉。

いったいどのような意味や使い方があるのでしょうか?


「示唆する」ってどういうこと?「示唆」の意味と使い方とは?

彼氏と一緒にいてもつまんないんですよね(⇒彼氏と別れたい)


読み方と意味

まずは言葉の読み方と意味の確認から。

「示唆」の読み方は”しさ”。

「示唆」とは、”遠回しに言うこと”や”ほのめかすこと”といった意味と、”ヒント”や”暗示”といった意味を持つ言葉です。

「示唆」(読み方:”しさ”)の意味

    ① 「示唆する」「示唆される」
     ⇒”遠回しに言うこと”、”ほのめかすこと”

    ② 「示唆に富む」「示唆を与える」
     ⇒”ヒント”、”暗示”

いずれの意味においても、はっきりとした言葉で明言されていないという点がポイントになります。

女性が「彼氏と一緒にいてもつまんない」と言ったら?

①の、”遠回しに言うこと”、”ほのめかすこと”の意味で考えてみましょう。

例えば女性が「彼氏と一緒にいてもつまんない」と言えば、それは暗に「彼氏と別れたい」と言っているようなもの。

このように”遠回しに言うこと”、あるいは”ほのめかすこと”を、少々かたく表現すると「示唆」という言葉になります。

つまり、彼女の発言を聞いて「彼女は遠回しに彼氏と別れたいと言っている」とも、「彼女は彼氏との別れを『示唆』している」とも言えるわけです。

①の意味での基本的な使い方

①の意味(”遠回しに言うこと”、”ほのめかすこと”)での基本的な使い方(基本パターン)を見てみましょう。

基本的には、以下のような表現で用いられます。

基本パターン ①
  • 「○○を示唆する」
  • 「○○が示唆される」
  • 「○○の可能性を示唆する」

「○○」の部分には、話し手によりはっきりと明言されたわけではないものの、文脈や言葉のニュアンスから聞き手が類推、解釈できる内容が入ります。

これらの表現は、特に記者会見の内容を伝えるニュース記事で見聞きする機会が多いのではないでしょうか。

「示唆に富む」「示唆を与える」は②の意味

また、「示唆に富む」や「示唆を与える」といった表現がありますが、これらは②の意味( ”ヒント”、”暗示”)で考えるとわかりやすいでしょう。

例えば「彼の話は示唆に富んでいる」の一文は、「彼の話の内容には(物事を考えるうえでの様々な)”ヒント”が含まれている」と考えることができます。

今風の言葉だと、”気づき”の意味に近いかもしれませんね。

基本パターン ②
  • 「示唆に富む」
  • 「示唆を与える」

具体的な文例

具体的な文例で確認しましょう(全て①)。

「示唆」を用いた具体的な文例
  • A社の事業説明会では、明言はなかったものの、社長から本社を地方に移転する可能性が「示唆」された。
  • B社の人事担当役員は、来年度の新卒採用において今年度の倍の採用を目指す考えを「示唆」した。
  • 最後通牒(さいごつうちょう)とは、国際交渉において最終的な要求を文書で提示することで交渉の打ち切りを「示唆」する外交文書である。
  • 注意欠陥多動性障害 (ADHD) の研究では、神経伝達物質であるドーパミンの機能の異常が「示唆」されている。
  • アイドルグループCに所属するDのツイートが、グループの解散を「示唆」しているのではないかと話題になっている。
  • 「チームの迷惑にならないようにしたい」というE選手の発言を、報道関係者は引退を「示唆」したものだと受け止めている。
  • この映画のラストシーンは、最終的に二人が結婚することを「示唆」している。

このように用いられます。

繰り返しますが、話し手によりはっきりと明言されたわけではないものの、文脈や言葉のニュアンスから聞き手が類推、解釈できる点がポイントになります。

同義語・類義語

同義語・類義語についても考えてみましょう。

①の意味での「示唆」に似た言葉には、「遠回しな表現」や「ほのめかし」などといった言葉があります。

①の意味での同義語・類義語
  • 「遠回しな表現」
  • 「ほのめかし」

いずれにせよ、「示唆」という言葉は様々なシチュエーションで見聞きする機会が多い言葉なので、社会人の教養として意味を知っておきたいところです。

以上、「示唆」の意味と使い方についての説明でした。みなさんの参考になれば幸いです。

「示唆」について深く知る参考リンク

※本記事は2017年2月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。