「鋭意検討中」は誤った日本語!?「鋭意」の読み方、意味、SPI対策の覚え方
鋭意検討中(えいいけんとうちゅう)というと、いま頑張って検討している最中という意味になります。ただ鋭意の本来の意味は「強い気持ち」で、検討中とは気持ちが固まっていないことを示すので、鋭意検討中を間違った日本語とする意見もあります。
自論・持論は、どちらも「じろん」という読み方の漢字ですが意味が違う言葉です。
自論とは、自分の考えや主張を単純に指す一方で、持論とは、以前から様々な根拠を挙げて主張している自分の意見や説を指します。
「自論」とは「自分の」「論」です。
「持論」とは「持っている」「論」です。
つまり、どちらも「考えや主張」を意味する言葉ですが、以下の違いがあります。
例えば「私は英語が必要だと思う」という場合、これは「自論」です。 なぜなら、これは自分の考えを述べているだけであり、特に根拠や理由があるわけではないからです。
しかし「私は英語が必要だと思う。なぜなら、グローバル化が進んでいるからだ。」という場合、これは「持論」です。 なぜなら、これは根拠や理由も示しているからです。
また「私は英語が必要だと思ってきた。」という場合も「持論」です。なぜなら、以前からこの主張を持ち続けてきたからです。
さて「『自論』は誤った日本語で『持論』を使うのが正しい」という説も見かけますが、私は「誤りとは言えない」という意見です。
上記で見たように「自分の持つ考えや主張」という意味で「自論」という日本語の言葉は存在します。
ですので、「自論」という言葉を使うことが日本語として誤っているわけではありません。
ただ、何かの意見を主張する場合、一般的には「長期間にわたって何度も」「根拠を明確にして」主張すると思います。
ですので、日常生活や仕事で書く場合には「『自論』ではなく『持論』と書いたほうが意図に沿うことが多い」とは思います。
次に、英語ではそれぞれどう表現するのかについて紹介します。
「自論」は英語では「one’s own opinion」「one’s own view」「one’s own idea」などと表現できます。
例えば、「彼は自分の自論を押し付ける人だ」という場合、英語では「He is a person who imposes his own opinion on others」と表現できます。
「持論」は英語では「one’s cherished opinion」「one’s pet theory」「one’s long-held belief」などと表現できます。
例えば、「彼女は環境問題に対して持論を展開した」という場合、英語では「She developed her cherished opinion on environmental issues」と表現できます。
鋭意検討中(えいいけんとうちゅう)というと、いま頑張って検討している最中という意味になります。ただ鋭意の本来の意味は「強い気持ち」で、検討中とは気持ちが固まっていないことを示すので、鋭意検討中を間違った日本語とする意見もあります。
腹案(ふくあん)とは、自分が提案したいことや実行したいことを事前に考えた案(もとくは考えること自体)です。中国から来た言葉ではなく日本人が作った造語で、江戸時代の人情本(小説)の中で初めて使われた言葉です。
輻輳(ふくそう)とは、1か所に密集していることを指します。通信分野ではインターネットや電話回線にアクセスが集中すること、交通では道路や駅に人や車が集中すること、医学では、血液やリンパ液などが体の一部に集中して溜まることを輻輳と呼びます。