職務経歴書に書くのは「能力」「才能」「技術」「スキル」どれ?
職務経歴書に「コミュニケーション能力が高い」と書く人がいますが、そういった能力や才能は書くべきものではありません。就職活動のエントリーシートと、転職活動の職務経歴書では、書くべき内容が違うのです。 では職務経歴書に書くべきなのは「能力」「才能」「技術」「スキル」のどれなのでしょうか? まず、それぞれの言葉の意味から確認しましょう。
転職では職務経歴書に仕事内容・成果を記載して提出しますが、例えば就職からまだ日が浅いけど転職したい場合など成果がなく悩む人もいるでしょう。
そんなときは「見える化」に取り組んでみましょう。若手社員でも簡単にできる上、職務経歴書に書いてアピールできます。
「見える化」とは、企業や組織において、財務や業務、戦略などの活動実態を具体化し、客観的に捉えられるようにすることです。
例えば、作業の進捗や成果をグラフや表などで表示したり、問題点や改善策を明確にしたりすることが「見える化」の一例です。
このようにすることで、問題の早期発見や解決、業務の効率化や品質向上、情報の共有やコミュニケーションの促進などのメリットが得られます。
「見える化」という言葉は、1998年にトヨタ自動車の岡本渉氏が発表した論文『生産保全活動の実態の見える化』で初めて使われました。
この論文では、トヨタ生産方式(TPS)における「目で見る管理」という考え方を紹介しています。
これは、「誰でも一見してわかる作業場にせねばならない」というもので、品質や量などを見てすぐに判断できるようにすることを意味しています。
この考え方は、「見える化」の原点と言えます。
1970年代から1980年代にかけて、日本企業の成長に衝撃を受けたアメリカの企業や研究者の間で、日本を訪れて製造業の現場を視察・研究することが流行しました。
その中でも有名なのは、MITの国際自動車プログラム(IMVP)で行われた「機械が見るもの」(The Machine That Changed the World)という研究です。
この研究では、トヨタの生産方式を「無駄を排除して価値を最大化する生産システム」と評価し、「リーン生産」と名付けて紹介しました。
この中で「見える化」は「visual control」と訳され、「リーン生産」の重要な要素の1つとして紹介されました。
この研究がきっかけとなって、アメリカでは「リーン生産」への関心が高まりました。
多くの企業がリーン生産を導入しようと試みましたが、その中でも特に成功したのはゼネラル・エレクトリック(GE)です。
GEでは、1990年代からジャック・ウェルチCEOのもとでリーンシックスシグマという手法を採用しました。 リーンシックスシグマとは、「無駄を減らすリーン」と「品質を向上させるシックスシグマ」を組み合わせたものです。
GEでは「visual control」の考え方を使ってプロセスやパフォーマンスを可視化し、従業員や顧客にフィードバックを与えました。
その結果、GEはコスト削減や収益増加などの成果を上げました。
GEでの成功を受けて、その鍵となる「visual control」の考え方は日本に逆輸入され「見える化」と呼ばれるようになりました。
現在では製造業に限らず、さまざまな企業、職場で「見える化」をキーにした業務改善が実施されています。
「visual control」は「情報を見ようとする意志が必要な状態」というニュアンスがありますが、「見える化」とは「情報が意志とは関係なく見える状態」というニュアンスがあります。
また、「見える化」は、「情報を判断材料にして改善行動が取れる状態」まで含むこともあります。
つまり日本における「見える化」の特徴は2つあります。
さて前置きが長くなりましたが、この「見える化」は、職務経歴がまだ少ないけど転職したいという方にもオススメの取り組みです。
ご存知の方も多いかもしれませんが、転職では一般的に「職務経歴書」というものを作り、履歴書とともに提出します。
学生の就職活動で「エントリーシート」と呼ばれていたものが「職務経歴書」に変わるイメージです。
新卒の就職活動では主に「自己PR」や「志望動機」をもとに選考されますが、転職活動では主に「職務経歴書」をもとに選考されると言っても過言ではありません。
要するに、職務経歴書は重要です。
「職務経歴書」は自分のこれまでの仕事内容や成果をまとめた文書ですが、仕事内容は何かしら書けると思います。
重要なポイントは「成果」です。
就職して日が浅いけど転職したいというときは、まだ職務経歴が少なく「成果と言われても書くネタがない」ということもあります。
そんなときにおすすめなのが、上でみてきた説明した「見える化」です。
例えば、仕事の手順やチェックリストを作ったり、チームの進捗をパッと見えるようなグラフにして掲示したりすることです。
「見える化」することで、チームの仕事の改善点や課題も見つけやすくなります。
「見える化」は若手社員でも簡単に取り組める上、かつ職務経歴書に書いてアピールできます。
例えば、「見える化によって仕事の品質を改善した」「見える化によって仕事の問題点を発見し、何々という解決策を提案した」などと書けば、自分の能力や貢献度をアピールできます。
職務経歴書に「コミュニケーション能力が高い」と書く人がいますが、そういった能力や才能は書くべきものではありません。就職活動のエントリーシートと、転職活動の職務経歴書では、書くべき内容が違うのです。 では職務経歴書に書くべきなのは「能力」「才能」「技術」「スキル」のどれなのでしょうか? まず、それぞれの言葉の意味から確認しましょう。
転職活動で職務経歴書を書くとき「大ヒット」「スマッシュヒット」どちらの言葉を使うか悩んだことはありませんか?「大ヒット」と「スマッシュヒット」は、どちらが大きなヒットなのでしょうか?
スタッフという言葉は、複数の人が一緒に仕事をする場合の担当者を指す一般的な言葉です。しかしスタッフと言わずに「キャスト」「クルー」と呼ぶ会社もあります。 そうした会社に勤めていた場合、職務経歴書にも「スタッフ」「同僚」「メンバー」ではなく「キャスト」や「クルー」と書くべきでしょうか?