本来は「疑心暗鬼を生ず」!「疑心暗鬼」の意味と使い方とは?

「疑心暗鬼を生ず」が本来の表現

「巨額損失が発生したA社。経営陣による釈明会見が二度も延期されたことで、マーケット関係者は『疑心暗鬼』に陥っている」「『疑心暗鬼』に取りつかれ、夫の携帯電話の履歴やメールを見てしまう妻も少なくない」……。

このように、様々なシチュエーションで見聞きする機会が多い「疑心暗鬼」という四字熟語。

いったいどのような意味や使い方があるのでしょうか?


本来は「疑心暗鬼を生ず」!「疑心暗鬼」の意味と使い方とは?

チッ、誰だよ2chに書き込んだ奴は?


「疑心暗鬼」の読み方と意味とは?

まずは読み方と意味の確認からしましょう。

「疑心暗鬼」の読み方は、”ぎしんあんき”。

「疑心暗鬼」は、中国の故事(『列子』)に基づく故事成語であり、「疑心暗鬼を生ず」という表現が本来の表現です(もちろん、みなさんもご存じの通り一般的には「疑心暗鬼」という表現で多く用いられています)。

意味は、”【疑】いの【心】を持つことで、(何もいない【暗】闇の中に、いるはずのない亡霊や幽霊(=【鬼】)が浮かんでくるように)何でもないことまでも恐ろしく思えたり、疑わしく思えたりすること”になります。

”一度(ひとたび)疑いの心を持つことで、疑いの心がどんどん増幅されていく様子”と言ってもよいでしょう。

「疑心暗鬼を生ず」(読み方:”ぎしんあんき(を)しょう(ず)”)の意味
  • ”疑いの心を持つことで、(何もいない暗闇の中に、いるはずのない亡霊や幽霊(=鬼)が浮かんでくるように)何でもないことまでも恐ろしく思えたり、疑わしく思えたりすること”
  • ”一度(ひとたび)疑いの心を持つことで、疑いの心がどんどん増幅されていく様子”

ちなみに中国では、「鬼」という漢字に”亡霊や幽霊”の意味があるのだとか。

「疑心暗鬼」の基本的な使い方

続いて、基本的な使い方を見てみましょう。

基本的には以下のような表現で多く用いられます。

「疑心暗鬼」の基本パターン
  • 「疑心暗鬼になる(陥いる / かられる / とらわれる / 取りつかれる)」
  • 「疑心暗鬼を生む(招く / 強める)」
  • 「疑心暗鬼が広がる(深まる)」

これらの他にも「疑心暗鬼の状態になる」や「疑心暗鬼の声が出る」など、様々な表現があります。

「疑心暗鬼」を用いた具体的な文例

具体的な文例で確認しましょう。

「疑心暗鬼」を用いた具体的な文例
  • 年金受給開始年齢や受給予定額がコロコロ変わると、国民はどうしても「疑心暗鬼」になってしまう。
  • 巨額損失が発生したA社。経営陣による釈明会見が二度も延期されたことで、マーケット関係者は「疑心暗鬼」に陥っている。
  • コンプライアンス室に営業部関係者しか知らない情報が含まれた告発文が届けられたことで、営業部の全員が「疑心暗鬼」になっている。
  • 転職希望者を引き留めたとしても、転職を考えていたことには変わらない。そのため周囲は元転職希望者に対し「疑心暗鬼」になりがちだ。
  • 長年、町長を無投票で選んできたA町。今回50年ぶりに選挙が行われることで町は二分され、町民の多くは「疑心暗鬼」になっている。
  • アメリカで対中強硬派が多くを占める政権が誕生したことで、今後の米中関係は「疑心暗鬼」の時代に突入するだろうと予想されている。
  • 「疑心暗鬼」に取りつかれ、夫の携帯電話の履歴やメールを見てしまう妻も少なくない。

このように用いられます。

”一度(ひとたび)疑いの心を持つことで、疑いの心がどんどん増幅されていく様子”がイメージできるでしょうか。

「疑心暗鬼」の同義語・類義語

最後に同義語・類義語を考えてみましょう。

「疑心暗鬼」に似た言葉には、単に「疑う」や「疑いの心を持つ」、「疑念を持つ」、「警戒心を持つ」、「猜疑心を抱く」、「不信感を抱く」、それから「疑心を募(つの)らせる」、「妄想に取りつかれる」などといった表現があります。

他にも「相互不信になる」や「お互いに警戒をする」、「腹の探り合いをする」などといった言葉も、場合によっては「疑心暗鬼」と同様の意味で用いることができるでしょう。

「疑心暗鬼」の同義語・類義語
  • 「疑う」
  • 「疑いの心を持つ」
  • 「疑念を持つ」
  • 「警戒心を持つ」
  • 「猜疑心を抱く」
  • 「不信感を抱く」
  • 「疑心を募(つの)らせる」
  • 「妄想に取りつかれる」
  • 「相互不信になる」
  • 「お互いに警戒をする」
  • 「腹の探り合いをする」
”ねたんだり疑う気持ち”のこと 「母は病気の影響からか、最近、他人に対する『猜疑心』が強くなってきている」「敵対心と『猜疑心』に凝り固まった独裁者は、部下を次々と粛清していった」......。 このように様々なシチュエーションで...

以上、「疑心暗鬼」の意味と使い方についての説明でした。みなさんの参考になれば幸いです。

「疑心暗鬼」について深く知る参考リンク

※本記事は2017年1月時点の情報を元に執筆されたものです。あらかじめご了承ください。